糸ウキというものを作ってみました。 どれくらいの大きさでどれくらいの浮力があれば‥‥‥、 あるいは、浮力があってはいけないか?‥‥‥、 全然知らないのに作ってみようというチョット無謀な計画でした。 2004年の11月下旬にタナゴ釣りに行った時に釣り場近くの堤防でカモの羽根を拾いました。 おそらく猟師の方がカモを撃ち取った現場で羽根をむしって捨てたのだと思います。 そこからその羽根を30本程度持って帰ってきました。 まず羽根の枝羽をむしりとって軸だけにしました、 この軸は表面に硬い膜があり中の軟らかく白い色のキメの細かいスポンジのような芯をくるんでいます。 この硬い膜をめくってしまえば中の芯がバラバラになりそうです。 今回はこのままハサミでプチプチ切りました、長さは約5mmです。 いくつか出来たこの糸ウキの中で形の悪いものは除外しました、 また表面の色が白くなく黒くくすんでいる物も除外しました。 蛍光塗料などで塗装する場合はそんなに捨てなくてもよいかもしれません。
(1)適当な羽根を選んで | (2)枝羽をむしりとり | (3)軸だけにします。 白くないものは除外 |
(4)短く切ってから 形の悪いものを除外 |
(5)絹縫い針を使い、 輪にした0.3号を通して |
(6)最終的に 0.4号のミチイトを通す |
今回は選別した後、7個だけを使うことにしました。 ミチイトを通すのは「絹縫い針」を使いました。 この7個の糸ウキに直接ミチイトを通しても良いのですが、仕掛けを後から作る場合など、 あらかじめ糸ウキだけをたくさん作っておいて必要に応じ使うほうがよいかな?と考えました。 まず、0.3号のナイロン糸40cmくらいを針に通し、 両方の末端はまとめて結んでおきました。 次に針で一個づつ糸ウキを貫き7個全部に0.3号の糸が二重になって貫通するようにしました。 最後に二重になった0.3号の糸を片方だけずらして針を結びコブのところまで移動させ、 糸を切って針を外しました。切った糸は再び結んでおきます。 この状態(5)で保管しておけばよいのではと思いました。 仕掛けを作るときには糸ウキにあらかじめ通してある二重の0.3号の糸のループになったところに ミチイト(今回は0.4号を使いました)を通して、 糸ウキに通してある0.3号の糸を引き抜けばミチイトが通ることになります。
ところが、どっこい、使った「絹縫い針」も、0.3号の糸の結び目も、
0.4号のミチイトよりもずっと太いので、糸ウキが固定されずにスカスカ動きます。
通常では動かなくて、ぐっと引っ張ってはじめて動かせる「半固定状態」でないと具合が悪いのです。
どうしたものか?と悩んだあげく舌に乗せて唾で湿らせてみることにしました、
やってみるとア〜ラ不思議、手品の様に理想的な「半固定状態」になっちゃいました。
さて、これで使えるかどうか?今度の釣りで試してみます。
(2004年11月)
ビーズ針(上)と 絹縫い針(下) |
これ以上小さなものは 無理でしょうか? |
その後調べてみると「絹縫い針」の太さは、0.51mmだということがわかりました。
もっと細い針で「ビーズ針」というのを見つけて、今ではこれを使っています、
太さは0.41mmです。
ナイロンモノフィラメントの0.2号をミチイトに使いシモリの糸ウキを直径1mm、
長さ2.5mmの大きさまで試してみましたが実用上問題ない程度に止まっています。
また、仕掛けをつくる時点で直接ミチイトをビーズ針に付けて糸ウキに通すようにしました。
当初、糸ウキにミチイトを通す作業の簡略化をもくろんでいましたが、
このように直接作業するほうが手間が少ないのにやっと気が付きました。
ちなみにナイロンモノフィラメントの号数表示と標準直径は下の表のとおりです、
鳥の羽根の軸の中の組織は水を吸って結構膨れるようです。
(2005年01月)
数値は購入した(ナイロンモノフィラメントの)ミチイトのリールに表示してあったものです。 メーカーはいろいろなのですが、規格で決まっているようです。
ナイロンの道糸(モノフィラメント)の号数と直径 | |||||||
号数 | 標準直径 | 号数 | 標準直径 | 号数 | 標準直径 | ||
0.08 | 0.049mm | 0.175 | 0.069mm | 0.3 | 0.090mm | ||
0.1 | 0.053mm | 0.2 | 0.074mm | 0.4 | 0.104mm | ||
0.125 | 0.059mm | 0.225 | 0.079mm | 0.5 | 0.117mm | ||
0.15 | 0.064mm | 0.25 | 0.083mm | 0.6 | 0.128mm |